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仕事を辞めてからしばらく経ち、8月の知床・北海道の後は、バスケットの友人と雲取山、赤岳(夏期は初めて)、そして単独で一週間の南アルプス縦走(北岳ー光岳)にも行ってきました。この南アルプス縦走も以前から計画していて、今やらなきゃ何時になるかわかんないってことで優先して実行に至った訳です。  縦走ですれ違ったおじさんに聞いたはなしで、光岳からはいって北岳を越えて鳳凰三山へぬける縦走をしている兄ちゃんがいると聞き、たぶん荒川小屋の水場にいた真っ黒に焼けた若い人の事だったのかなっと思った。2週間のフルコースだ。ちょっとうまやらしー。
まあ天候に恵まれ、膝も完治したと確信でき良い山旅だった。

そして10月。 気分は失業保険絶対全部取ってやる的状態。
貯金も底が見え始め、もう派手な旅行はできない所まできてしまっていたので、せめてもう一回安く済む、ぱぁーっと派手な所がいいなと考え、いいとこどりの爺ヶ岳ー鹿島槍ー五竜ー白馬となった。日程の前後に大切な用事が入っていたのでそれ以上長くできなかったのも理由。それに3連休の前だから山が静かなんだ。
もしかして今年の山収めとなるカモシカ。 お金の理由でね。 それでもこれらの山は中央本線沿いにある(吉祥寺とか八王子じゃないよ)のでアクセスが良いため離れているわりに交通費が安く済むところがいいのだ。
なので、電車は全部各駅でした。片道5〜6時間、さらにバス移動もあり今まで特急に当たり前でしょ的な勢いで乗っていましたが改めて「あずさ」さんのすばらしさに気付かされたものでした。帰りは人身事故もあり電車だけで7時間かかった。

初日は立川から始発に乗りこみ4回乗り継ぎ、松本の乗り換え時間に某店で牛丼を大盛リットルほど補給し信濃大町まで行き、そこからバスで扇沢ターミナルまで。そして15分ほどバスで来た車道を歩いて戻ると爺ヶ岳の登山口に着く。グリーンの橋がある所。歩き始めた時は12時近かった。 登山口の写真撮っときゃよかったな。
今日は稜線へでて爺ヶ岳を越えて冷池小屋のテン場まで。 登りは種池小屋までは1000メートルくらいの高度差を普通の森林地帯の山道で登って行く。曇っていて周りの景色は無いので一気に登りきり種池小屋で15分くらい休憩した。山荘は賑わっていて何グループかが爺ヶ岳の方から降りてきて小屋に入って行く。 風が少しあり、薄暗く、じっとしてても寒いので出発した。 山頂に近づいたあたりで雲がすこし切れ始め視界が開く。南峰では80歳くらいの男性とすれ違った。  
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稜線からは立山の剣岳が黒々と雲の中に上部をのぞかせている。
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山頂から冷池小屋までは時間的にも人とすれ違う事は無さそうだし道も悪くなかったので ipodから流れる曲にあわせ唄声を山々に響かせた。小屋に着き翌日の分まで水を買い、少し離れたテン場でカップラーメンをすすり前日あまり寝てないのですぐ眠った。 テント場にはもう一人おばさんらしき人がいただけだった。 
朝は4時に起きて5時20分くらいに歩き始める。雨が心配だったが降らなかった。この日は五竜山荘かその先の唐松小屋まで行くか後で決めようと思って歩いた。
始めはヘッドランプの明かりで歩いた。曇りで太陽は雲の向こうなのでしばらくは薄暗い中を歩く。
鹿島槍までは快適な道のりだった。 だんだん雲が晴れ始め気分も明るくなる。

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山頂にて。 後から来たおじさんとお互いに写真をお願いした。
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鹿島槍から五竜方面を見る。 これがこれから歩く道のりだ。
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鹿島の北峰から先は難所の下りだ。特にキレット小屋から手前の1時間は。小屋は近いのに何度も岩場のトラバースや鎖、ハシゴがありなかなか辿り着けない感じだ。 
キレット小屋から少しいくとゆっくりできる鞍部があるので、そこで休んでから五竜への登りにかかった。
五竜岳への標高差は少ないが、ちいさなアップダウンがあるため高度はなかなか上がらない。北尾根ノ頭からようやく登りがはじまる。
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急斜度の岩場が続く。けど自分はこういう所のほうが楽しめて上半身もつかうので疲れない。
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五竜山荘への分岐点へくれば頂上はすぐそこ。分岐点を無視して直進すると五竜の山頂だ。
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時間はまだまだ早かったので五竜山荘を通り越し唐松岳頂上山荘まで行く事に決めた。
山荘に辿り着くまでの登りが意外に長くて途中で痺れを切らしビールが飲みたくてたまんなりビール発作がっ!!。意味も無く「びーるっ!!!あーーーっ!!びーいる!!!」とか叫ぶ。
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山荘着いてすぐにビールを口に流し込み心身共にstablelizeする。
着いたときはガスで周りは真っ白だったがテントを張った頃に雲が消え始めそらが広がった。 しばらくテントの外にでて雲間から差し込む太陽の光の帯にみとれながらインスタントラーメンをすすった。
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翌日はテント場からすぐの唐松岳をこえて白馬岳に向かう。 朝から唐松の頂上は早くもガスに覆われてしまったので先に進んだ。 唐松から先の不帰の岩峰はかなり危険な鎖やハシゴが連続しスリルがあった。 人が多いと渋滞になるのもうなづける。 
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赤いペイントマークが結構あるので分かりやすい。それを忠実にけばいい。ここを積雪期にいくのは嫌だな。
最後に長い鎖が垂れている大きな一枚岩のような急斜面を降りると難所が終わる。
そこからは普通の小ピークがあり、そこを越えると天狗への登りがはじまる。
標高差400メートルくらいだと思う。
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唐松小屋の自動販売機で買ったおいたビールが早く飲みたくて、この日の行程の中間地点にあたる天狗岳の頂上へ急ぐ。  稜線に出てもあいにくガスに捲かれてわずかにしか視界がない。   頂上についたのでビールと腹ごしらえ。風があり太陽もみえなかったがビールは良く冷えていて気持ちよくのどを流れて行った。どうせ時間もたっぷりあまりそうだから30、40分休む。 今回はじめて持ってきたクリームチーズはパンにつけたり、そのまま食べたり結構おいしかった。
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天狗の小屋は閉まっている。 水場は生きていた。ここから先はしばらくガスの中で視界は30メートル。 道も危ない所はないので唄で寂しさと退屈をまぎらわせながらアップダウンを繰り返して行く。 白馬三山鑓ヶ岳の山頂は分岐からちょっとの往復で行ける。 杓子へは一度鞍部にさがってまた斜面をトラバース気味に上がる。山頂に行かずに平行にトラバースする道と頂上に向かう道に別れる。
杓子の稜線でも視界は悪かった。オレンジっぽい色のガレ場の道だ。 山頂も晴れていれば展望が良かったはずだ。 東側は垂直に近い崖になっている。
杓子山頂から白馬岳までは危険箇所なし。鞍部までくる途中で白馬の小屋がちらちら見える。でもあと一時間はかかる。この日テントを張ったのは頂上宿舎小屋のテン場だ。一番のりだった。でも夕方になってもう一人来ただけだった。  雲が晴れて来た。 トイレも水場のタンクもすぐそばで便利だった。 山荘の食堂ではステーキが食べれるようだ。

humor me here... ;)

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pretty neat, huh?


まだ昼の2時くらいだったのでフリーズドライの飯食って昼寝してから夕日を見に山頂へ向かった。
テント場からは30分で行ける距離。カメラだけ持った。
10分登ると白馬山荘がある。標高2850メートルくらいにある日本有数の大型山荘だ。 ここを通り過ぎ山頂へ登って行くと途中に開山者のレリーフがあるので一礼をしてから頂上へ向かった。
だれもいない。 すこし残っていた頂上付近の雲もいつの間にかなくなっていた。



これだ。これがあるから山にくるんだ。 
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この頂上からの雲海の景色は今まで見てきた景色の中で最高といっていいくらいのものだった。   風が強くて寒い。 沈むまでもうしばらくありそうだ。
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山荘が下に見える。
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そして夕日を背に振り返る。
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ブロッケン現象ってものだ。 こんなに長く見れたのもカメラに撮ったのも初めてだ。
雲の中に自分の陰が移りその陰の自分に光の輪(後光)ができる。 自然が気まぐれでたまに見せてくれる。

太陽が遥か彼方の雲の中に消えると一度に暗くなり始める。  山荘でワンカップを2個買ってテントでささやかな宴会だ。 この大雪渓と名のつく日本酒は体にしみわたるおいしさだった。 
夜中の外気気温は2℃だった。


翌朝は日の出をみるために再度頂上へ。
途中の斜面で同じく朝日を撮ろうとしている人が見えた。 自分は山頂へ。
風が強く早朝の寒さが肌を刺す。


Here I am again. and there it comes!
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全ての物に色が与えられて行く。 神の為せる業とでもいったらいいんだろう。
太陽を崇めた太古の民の気持ちも分かる気がした。
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せっかくこんな高い山まで来ているんだから山荘に泊まっている人も来ればいいのにと思った。 少なくとも自分はこの朝日のおかげで、「もうなにも文句はないや」と思えたし疲れも小さな悩み事も関係なくなった。
上にはいつもより少し近い宇宙がみえる。
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山頂についてから一時間ほど、太陽が昇り地表に光があたるというだけの自然現象を楽しんだ。   
テントへ戻り荷物をまとめて下山する。 猿倉までは4時間くらい。  どうせバスはないし急ぐ必要もないのでゆっくり歩いた。翌日から3連休なので登ってくる人と何度もすれ違う。

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一時間ほど下ると杓子岳の昨日みえなかった側の斜面がよくみえる。
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このルートは大雪渓で有名だ。 この時期は一番雪が少ない。
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アイゼンを持ってきて出番なしかと思っていたけど、この雪渓では役に立ってくれた。
相変わらず、アイゼンが雪にささる感じがいいーなー。

雪渓には所々大きなクラックがある。
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雪渓を下りきり普通の登山どうになったところで振り返った。
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木々が増え紅葉に染まっている。
さらに下り猿倉まで一時間となるあたりまで来た。
道はまるで色とりどりのトンネルをくぐっていくようだった。
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そして...
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猿倉山荘から白馬駅まではタクシーだと4000円近くかかるので結局さらに3時間白馬駅まで歩いた。
途中にあった露天温泉は良かった。 温泉からさらに1時間くらいで白馬の町に出る。市街地に着いたらすぐ食べるつもりでいたから朝から何もたべてなかった。 でもスキー観光地だからどこのレストランも開いてなくて困った。 ようやく白馬駅前の喫茶店でハヤシライスとトンカツ定食にありつきビールで打ち上げ。 おばちゃん、ただでコーヒーサービスしてくれてありがと。
4時半の電車にのった。
帰りの電車は人身事故による遅延もあり家に着いたのは12時だった。

とりあえず、貯金はなくなり失業保険が入るまであと一ヶ月。 山はしばらくお預け。
納得のいく山旅でしめくくれて良かった。

しかし早くも失業保険でどこの山にどうやって安く行くか考え始めてる。
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by hoop29 | 2008-10-14 16:35 | 2008