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内陸編

漁師の方に羅臼の例の土産屋の前まで送ってもらった。
まだ時間が早かったので、土産屋も何も開いていなかった。 熊の湯とか呼ばれるタダの温泉が歩いて行ける距離んあるのをしっていたので時間もあったし行ってみることにした。 羅臼とウトロをつなぐ道の途中にそれはあった。ただし、羅臼の海岸から登りが続き、結局1時間ぐらい歩いたと思う。 途中で食堂も見かけ、その時は開いていなかったが温泉の帰りにでも寄ってみようと決めた。(個人経営のちょっとかわった、またはおしゃれ、または地元っぽい食堂とかに入るのが好き)
温泉は2~3人お客さんがいて、みんな地元の人みたいだ。 まあタダではいれる露天風呂家の近くにあれば自分もいくだろうな。 ボディーソープをかりて、3日ぶりにちゃんと体を洗えた。 
やっとここまできて、知床とももうすぐお別れかと思った。 
着た道をまた羅臼に向けて歩き出す。 食堂も開いていて、「やった!」と思い入った。
こじんまりとした店でお客が一人だけいてラップトップで店の人となにかやっていた。 料理はとてもおいしかった。 おかみさんと話をしていて、これからどこ行くのと聞かれ、北海道の登りやすい山をどこか登ろうとしているといったら「この人ガイドよ」ともう一人のお客さんの方を見て言った。 そのガイドは桜井さんといった。 そして自分の知床の岬へ海岸を歩いた話をしたら、カヌーのおじさんに会わなかったか?と聞かれ、なんと、その桜井さんが、俺が岬であったおじさんと一緒に岬にいた仲間だった。
いくら羅臼が小さな町だとしても食堂はいくらでもあるし、「こんな偶然があるのか」と自分でも感心し、またこれが旅や山登りとかの面白いところなのかも知れない。 その後も親切に、大雪山を勧めてくれて、移動経路までインターネットで調べてくれた。 ついでに帰りの飛行機もこの時にとらせてもらった。

話しはそこで終わらずに、「今日の夕方、道の駅でレストラン経営してる友人がバーベキューパーティーをすぐそこのキャンプ場でやるからきなよ。」と誘われ、ちょうどそこに今日は泊ろうかと考えていたので行くことにした。 

そこから、お世話になった土産やに戻り、たくさん魚介類やお酒を買って実家にクール宅急便で送ってもらう。 そしてまたお別れをして店をでた。 
また同じ道を例のキャンプ場へ向かう途中、あの食堂を通りかかった時ちょうど桜井さんが車を出すところで、「キャンプ場まで連れてくよ」といわれ乗せてもらった。 キャンプ場はとてもきれいで森に囲まれいいところだ。 大きなキャンピングカーとバーベキューセットがあり、ここが友人の場所だと教えてもらった。まだその時は外出中だった。 桜井さんは用事があるので「夕方またくる」といってその場を去った。
キャンプ場の敷地にはシカも草をたべていたり、バイカーやオートキャンプや普通の人もいて、でも混んでいなくて長閑な雰囲気だった。 自分もテントを張り、湿ったものを乾かし、つい今朝まで知床岬にいたことを思いだしながら昼寝をした。 とりあえず足も休められるし飛行機もとれて、次の行き先も決まり心配することは何もなかった。

夕方に桜井さんに呼ばれ、彼の友人を紹介される。 森さんという人で家族と仕事仲間と一緒に東京から知床に来てた。道の駅にレストランを持っており、東京ではパク森カレーという店を2店、経営している。
パク森カレーはレトルトカレーとして東京でもスーパーで売っている。 
さらに途中から地元の若い漁師のお兄さんが一人加わり、森さんや友人の家族も一緒で、とても賑やかなバーベキューパーティーになった。 途中から雨が降り出し、テントの防水チェックに行った。
森さんはすごい人だ。 自分でカレーの研究をし自分で店を出し今にいたる。
バーベキューは料理に詳しい森さんが超豪華メニューをどんどん出してくれた。普通にかったら相当する肉や魚を出してくれるし、さらにとっておきは岩魚の燻製を熱燗にいれるやつだ。とても贅沢な飲み方らしい。
雨は一向に止まず足元は水たまりになっていたのでみんなで溝を堀り水路を作り水はけをした。
その後も遅くまで酒を飲みながら、森さんの知床での漁師と共同でつくる新商品の計画や、沢登りや、やくざとの喧嘩で負った体中の傷の話し、新婚旅行で行ったバイク日本縦断の話し、漁師のお兄ちゃんが近年の羅臼の漁業について語ったり、桜井さんのガイドの話し、とにかくいろんな事を何時間も話し続けた。
自分の話をすると、「知床はいいところだ。英語が話せればガイドの仕事はある。」 桜井さんも「俺も昔は日本をぶらぶらしてたけど知床にたどりつた。」と勧められ、本当にいつか知床に住むのもいいかなと思った。

翌朝も朝食に誘われる。桜井さんはもういなかった。
またまた森さん特製のカルボナーラを頂く。 おいしかった。
自分も料理が上手い人になりたいと思う。 人においしいと思わせるものを作れるようになりたい。

なにはともあれ、とにかくとても心のいい人達だった。 そして知床をもっと好きになった。
その日はずっと移動だった。 ここから大雪山の入り口、層雲峡まで。

電車からの景色は爽快で、とても気分が良かった。
数日前自分が歩いた稜線が遠ざかっていく。
Goodbye Shiretoko!
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キャンプ場からウトロへバスで行き、そこからまたバスで知床斜里まで。 そこから電車を乗り継ぎ網走、上川まで行き、そこからバスで層雲峡へ。 
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層雲峡へ着いた時は夕方だった。 途中コンピニで食料を買い込んだ。ケーブルカーから20分くらい離れた道沿いのキャンプ場へいったが無人で真っ暗だった。 

朝、ケーブルカーで登山口へ。ここは観光地で黒岳まで人が多いい。 外人も多かった。
その先は人もへり、景色も開ける。北海道の山々だ。 本州の山とは地形が違う。
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この日は大雪山の鉢と時計回りにぐるっと回り、たしか白雲岳避難小屋でテントをはった。 足はやはり午後から痛み出し最後の方はかなりまずかった。 

ところどころに残雪が残っていた。
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途中でニコラスというフランス人と出会う。途中で何組かの欧米人と話したが、ニコラスはこれから行くルートが同じだった。一度すれ違ったときは自分とは逆回りで鉢を回った後に白雲岳避難小屋にと言っていた。 その日はかなりの数のテントがあり、どのテントかわからなかった。



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翌日、足の事を考えトムラウシへ向けて早目に出発。 始めはきれいな朝日のなかの山々がきれいで、足もよかった。 しかし太陽も上がったころから徐々に痛み始めペースもどんどん落ちた。 
途中でニコラスが後ろから追いついてきた。休憩の多い自分に会わせてニコラスも休憩を多めに取ってくれて一緒に歩けるところは一緒に歩いた。 休憩の間は旅の話しやフランスのはなし。仕事の話し等をした。フランスには丸々2か月間休暇を取れる制度があり、まいとしニコラスは世界のどこかに出かけると行ってた。去年は中東かどこかに彼女といったらしい。 今回は日本を北から南へ山と電車を使って最後は東京から帰るらしい。 だから長野の山の話しなどもした。
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午後はもっとペースが落ちニコラスにも先に行ってもらった。 休みを多めにとり、予定よりかなり遅れて、しかも疲れた状態でトムラウシふもとのキャンプ場についた。 ここは水場がないので近くの池でボトルに組んで煮沸して使った。 
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初めは足さえよければ、トムラウシからさらに南西に向かい美瑛山、十勝山まで行く予定だった。しかし地図をみればトムラウシからの道はアップダウンが激しく相当行かないとテント場もない。くやしかったが、またあきらめた。 
トムラウシの頂上までキャンプ場から20分。 しかしその時、自分はトムラウシが100名山の1つとしらなくて、「まあいいか」とあきらめ、頂上に行かずに次の日に下山してしまった。
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翌朝、ニコラスは十勝山へ向かい、自分は一人トムラウシから南にあるトムラウシ温泉があるところへ下山した。  

下山の途中ので撮ったトムラウシから十勝の方へ続く尾根。
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降りる間、たぶん合計で100人くらいの登山者とすれ違った。この山は下の温泉旅館から日帰りで行ける人気の山だ。
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かなり消耗しながら温泉に着き、温泉につかる。バスを待つ間、テントや寝袋を干し、洗濯機もあったので選択もした。 その後バスでたぶん新得というところまで下り、駅近辺をぶらぶらし、ちょっと入りずらいような地元の飲みやに入った。客はいなかった。そこでいろんなものを飲み食べ、さらに後からきた2人のなじみの客のおじさんと一緒にのみ人生話を話したり聞いたり、何杯かおごってもらったりと愉快な宴だった。

その後、目をつけておいたライダーハウス(ツーリングバイカー御用達の北海道に多いい簡易型安宿 一泊
タダ~1000円くらい?) に行きで先客にスペースをつくってもらい、また旅の話や情報交換しながらそこに泊った。
朝は電車にのり富良野の方にふらの~っと行く。 飛行機は札幌の千歳空港からだから富良野は通り道だ。
なのでちょっと寄ろうと思った。

富良野に着き、観光案内でチーズ工房への行き方をしらべ直行。汚い日焼けした顔で一人ででかいバックをしょったままなので観光客の中にいるとちょっと浮いてしまっていた。 でもチーズ工房で食べたピザは超うまかったし、そこで夕飯、朝食用にチーズフォンデュとチーズブレッドも買った。工房の近くに写真家のちいさな展示館がありバスを待つ間に行ってみた。思いのほか立派でいい写真があり、名前も自分と同じKENJIだったので小さいカレンダーを買った。
その後、隣駅にあるキャンプ場でテントを張る。駅からは40~50分ぐらいある。
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小高い丘のラベンダー畑をのぼり、さらにそのおくにある。 軽装で駅に戻り、これまた地元の雰囲気ぷんぷんの飲みやで食べまくる。聞いたこともない地元の料理とかが面白い。たまに名前が違うだけで普通の唐揚げじゃんとか思う時もあった。
帰りにさらに酒をかいテントに戻ってからさらに飲んだ。

もう東京にかえらなきゃ。


次の日は電車にのり札幌へ。

札幌は別世界だった。 2週間近く山やキャンプ場にいたからだ。 しかももっとまずかったのは現金が2000円くらいしかないうえにUFJがATMのシステムをなんかしててカードが全く使えない。
電話して調べて、なんとかクレジットカードの使えるカプセルホテルを見つけた。 北海道旅行の最後がカプセルホテルかと思うと、ちょっとなさけないな。 
暇なので、夜までずっと町をぶらぶらしてた。暇すぎて、いつのまにか一人でハムナプトラ3を見ていた。
最後の日なのでクレジットカードで豪華に食べた。

カプセルホテルも近代的でなんでもそろってて思ってた以上に快適だったな。 でももう泊らずにすむ人生がいいかな。

次の日、千歳から東京へ戻った。

この15日間の北海道の旅は今までの単発で行ってた長野の山登りとは違った旅だった。

もともと計画していた知床半島縦走は四分の一も行かないうちに失敗。 でも大事なのは、その後どんな行動をとったか、そして何が出来たかだったと思う。 膝のために悔しい思いをした。いままでにこういう事はなかっただけに、その時は落ち込んだ。 しかし膝が良くなくて登山を中断したことを後悔する事はしたくなかった。 自分にとっては想像外の出会いや、いかなかったはずの場所へたくさん行けた。だからこの旅の事は心から満足しているし、これからの旅に対しての期待や可能性に繋げられる。

旅でお世話になった人達に届かないかもしれないけど伝えたい。 ありがとう。
いつも旅ってものは、自分じゃない、他の誰かや何かが特別なものにしてくれる。

北海道にはそれがたくさんあったと思う。
もっと世界中にそういうものをたくさん見つけたい。
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by hoop29 | 2009-03-21 23:11 | 北海道