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仕事の話

残り3ヶ月となった協力隊の派遣期間。
残り何が出来るか、何がしたいかを考えるようになった。

ETTE(配属先)の自分が所属する部署も、一人一人と辞めていきついに、正社員がいなくなってしまった。 と言っても、もともと小さな部署だったし、会社自体は大きいので仕事はたまにある。でもたまにしかないのも事実。
そこで、3月下旬から配属先から要望があり、グラフィックデザインの授業を始めた。

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生徒、というかみんな各部署のヘッドのおじさん達だけだが、いままで2ヶ月半、予想以上に参加者は一生懸命に授業に来てくれて、順調に行っていると思う。ただ、なかなか教えた事を一度や二度、三度、四度くらいで覚えてくれないのだが、お互い根をあげずに頑張っている。
今週は2週間前に参加者にだしたアサイメントの発表にあてた。
まだまだというレベルだが、確かに2ヶ月前よりもちゃんとしたものが作れるようになっていたのは間違いなく、参加者達も自分の上達に満足していた様子だ。
しかし協力隊の多くの人がそうであるように、言葉がお互い100%通じればな と思う。
こうやって自分が複数の人に何かを教えるというのは初めての仕事であり、教えるのが苦手な自分だし、年上のおじさん達相手だが、言葉を選びながら話したり、態度をコントロールしたりと、教える難しさと楽しさを同時に感じている。
一番難しいのは、あたらしいものを造り出すクリエイティビティーだ。 これは日本でも、どこのプロのデザイナーでも一番難しい事である。エチオピア、または途上国では、"コピー"という概念が浸透しすぎており、新しい物を造り出すということの大切さや必要性が欠けていて、そこがなかなか上達しない。 でもそこは自分もデザイナーとして、いつも考え続けているところであり、ここは絶対に理解してもらいたいと思っている。

このデザインの授業は、帰国前まで続ける。 今、ようやく基本操作が出来るようになっただけだが、あと3ヶ月で、プロとしてのデザイナーはどういうものなのかというコンセプトを理解だけでもしてもらい、彼等が他の職員にそれを伝えられるようになればと思う。


仕事とは別の話しだが、JICAエチオピア ボランティアのための機関誌が完成した。
表紙と裏表紙
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自分と他の二人のボランティアで4月に制作を開始し、たくさんの方々から原稿や写真を集め、編集してきた冊子がついに完成し製本され、今週からエチオピアのボランティア達に配り始めている。この機関誌は各国のJICA事務所や日本の訓練所等に配送される予定である。

中のページ
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時間や予算のため、本に収めたいことを全て収める事はできなかったが、いろいろな人の協力により、大変よいものになったと思う。エチオピオボランティアでは2年に一度しか発行されない機関誌だが、このような貴重な機会に恵まれて、ボランティアの皆の想いを形にできたことはとても嬉しかった。
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by hoop29 | 2011-06-16 04:34 | ETHIOPIA

エチオピア北部

5月の初旬にエチオピア北部のアクスムから車で南東のメケレまでを隊員仲間と旅した。 
アクスムのオベリスクは世界遺産であるが、今回のメインとなったのは、アクスムとメケレの間にある、岩壁の上につくられた教会だった。
アクスムはエチオピアの最北にある町である。飛行機の中からは、去年の1月に訪れたシミエンナショナルパークが眼下に見え、世界の果てと思わせるような山々がすばらしい景色を見せてくれた。
アクスムではオベリスクを見てまわり、その後は近くの小高い山へ散歩に行って景色を楽しんだ。

翌日の朝、予約しておいた車が迎えにきて、デブラダモというアクスムから3時間程離れたアスファルトの道もない奥地へ僕らを連れて行った。
アクスムから1時間ほどで景色はかわり、グランドキャニオンか、ナウシカにでてくるような異様な形をした岩の山々が次々を現れ、車の中で退屈することはなかった。
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アスファルトの道をはずれ、一時間ほど行くと、いくつかある岩山の一つの近くで車は止まる。目を凝らすと、岩壁の途中に人がひもにぶら下がっているのが見えた。 デブラダモの入り口である。

岩壁の下にくると、靴を脱がされ、入場の為にお金が必要なことを説明される。15メートル程のほぼ垂直の岩壁の上から垂れているロープは革で編んだもので、かなり汚く臭い。命綱を体に巻き、一人一人登っていった。 
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上にあがってすぐに教会があるものかと思っていたが、上は平らな平地になっており、小さな村のようになっていた。その一角に一際目立つ頑丈な造りの建物が現れた。近くの牧師(司祭)に付き添われ、中に入る。 建物は大きな木のむくの柱が組まれており重層感がある。壁にあるキリスト教の絵画や、本当に古そうな、エチオピアの昔の文字で書かれた聖書等、建物の中は神聖な空気がたちこめていた。 来て良かったとみんなが言った。
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その日は、そこからさらに車で数時間移動し、ゲラルタという町まで、でこぼこ道を車は走った。
ゲラルタではゲラルタロッジというイタリア人が経営するエチオピアで最高級とえるロッジに予約をとっていたので泊まった。 ロッジのデザインとホスピタリティ、見渡す限り荒野と岩山が見える景色、星空、どれをとってもエチオピアでベストだった。
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次の日は、アブナ イェマタという、これもまた岩壁の上に岩を掘ってつくられた祠のような教会へ向かった。ここでも景色に圧倒された。 この日もトレッキングとクライミングがもれなく付いてくる教会への訪問となった。 
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とにかく、「よくもこんな場所にこんなものを造ったな」と思わずにいられらなかった。しかも、この近辺にはこのような教会が数カ所点在するという。

一時間ほどかけて、祠に着き、やはり入場料を払う。祠の天井、壁には天使やセント ギョルギスの絵が描かれている。狭いところなので、それほど滞在しなかった。 でも皆クライミングは結構楽しんだみたいだ。
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午後はいつもの様に途中の町でインジェラを食べ、夕方にはメケレに到着する。メケレはエチオピアの首相メレスの出身地であり、多くの開発のお金が入ってくるせいか、とても発展して奇麗な町だった。
翌朝、空港に向かい、アディスアベバへ帰った。

久々の国内の旅行であったし、今までとは違う雰囲気の場所を訪れて、とても新鮮な旅だった。
エチオピアの惜しいところは、こうやって世界に誇れるすばらしい遺跡や絶景があるのに、知名度が低いのとアクセスが難しいところにある。
エチオピアに興味がある方は 旅行人『はるかなる神の国へ エチオピア』 2007冬号
を是非見ていただきたい。
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by hoop29 | 2011-06-03 09:05 | ETHIOPIA